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園長が大切にしてること
【後編】こどもが「いい行動をする」「悪い行動をする」わけ(理由)~こどもの行動を変える具体的なヒント~
前回のコラムで、こどもは行動後の「みかえり」により、その後の「行動」が変化します。
「行動」には、「いい行動」と、「悪い行動」がある(親から見て)ので、
悪い行動があれば「減らして」あげ、良い行動をたくさん「増やして」あげましょう。
というお話をしました。
大人が
「こどもにとってどんな反応が「良いみかえり」になるのか」を考えることで、その後のこどもの行動に良い影響を与えることができるということになります。
今回のコラムでは、もう少し詳しく「みかえり」について説明したいと思います。
例えば・・・
こどもが勉強をしないことに悩んでいた場合、きっとその子にとって勉強は苦痛なものなのでしょう。
苦痛なものを好んでやるということは大人だとしてもつらいことだと思います・・・。
では、どんな「みかえり」をもらったらその子は
「じゃあ、ちょっとやってみるか」
という気持ちになるでしょうか?
・終わった後にがんばったねと声をかける
・お母さんが一緒に取り組んでくれる
・わからないところを聞くことができる
・できるようになったと感じることができる
もしかしたら、このような「みかえり」があることにより、こどもの勉強への取り組みが変わるかもしれません。
ここで大切になるのは、なぜその子にとって勉強が苦痛になっているのかということです。
・わからない問題が出てくるからいやだ
・一人で取り組むことに意欲がでない
・レベルが合っていない
・簡単すぎてつまらない
「勉強が嫌い」と言ってしまえばそれで終わりですが、
「勉強が嫌い」の理由を深堀する必要があります。
どのような行動がその子にとっての「みかえり」になるのかのヒントにつながります。
「みかえり」は、相手の「良い行動を増やす」「良い行動を減らす」こともできるし、
相手の「悪い行動を増やす」「悪い行動を減らす」こともできます。
ある「みかえり」が誰に対しても同じ「影響」をあたえるわけではないからです。
少し違った角度から一緒に考えてみてみましょう。
保護者の方との雑談の中で、
「うちの子は、幼稚園であったことをあまり話してくれないんですよ~」
なんてお話を聞くことがあります。
このお子さんが、お家で幼稚園のことについてはなしたいと思ってもらえるような「みかえり」とはどんな行動でしょう?
たとえば、
・笑顔で話を聞く
・親から先に今日の楽しいことを話す
・ゆっくりと話しを楽しむ時間をつくる
など、
「お話って楽しいな」っておもってもらえる「みかえり」をつくることで、変わってくるかもしれません。
逆に、お家で幼稚園のことを話したくないと、お子様に思わせるための「みかえり」があるとすればどんなことでしょう?
・言うことすべてにダメ出しをする
・話を聞かない
・話すときの機嫌を悪くする
「話すことってつまらないな」「話しても意味がない」と、思ってもらえれば、きっと話の回数は減っていくでしょう。
お子様の増やしたい行動、減らしたい行動がある場合、相手を変えようとすることは、逆の効果がある場合があります。
そんなときには、ぜひ、ぼくたちの行動を・・・
つまりこどもにとっての「みかえり」に目を向けてあげることをおすすめします。
※実際にやってみて、必ずしもいきなりこどもの「行動」に変化がおこるわけではありません。
「みかえり」を意識し、こどもを観察する中でさまざまなヒントが見つかるはずです。
市村 弘貴
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