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園長が大切にしてること

自分のこどもが友だちに乱暴をしてしまったとき、乱暴を受けてしまったときの対応について

こどもが友だちに乱暴をしてしまった、されてしまったとき

こどもがおともだちをたたいてしまったり、乱暴をしてしまった。

もしくは自分のこどもがともだちに乱暴を受けてしまった。

 

そんなとき・・・

それぞれの立場の保護者から

「どうしたらよいでしょうか・・・」と、相談を受けることがあります。

 

自分のこどもが相手に乱暴をしてしまった親は

「この子はこれからともだちとうまくやっていけないのではないか・・・」

「がまんができない子になってしまうのではないか・・・」

「人に迷惑をかける子になってしまわないか・・・」

と心配になりますし、

自分のこどもがともだちに乱暴を受けてしまった親は

「こどもがかわいそうな思いをしてしまった・・・」

「きっとつらかっただろう・・・」

「心に傷を負ってしまったのではないか・・・」

と、心配になるものです。

 

写真はイメージです。内容とは関係ありません

今回のコラムでは、このようなコトが起きてしまったとき、

少しでも不安が解消されることを願い、お話していることについてお伝えしたいと思います。

 

大切にしていただきたい3つのポイント

ここで大切にしていただきたいポイントは3つあります。

 

1つ目は

やられてしまった子も保護する必要はあるが、

相手を傷つけてしまった子こそ気をつけなければいけない場合もあるということ

 

2つ目は

やってしまった、やられてしまったという、できごとだけに注目するのではなく

こどもをみんなで育てることに目を向けなければ、本当の意味でこの問題は解決しないということ

 

3つ目は

年齢によって対応の仕方や捉え方がかわってくるということ

 

今回は、なぜ、やられてしまった子より、相手を傷つけてしまった子に気をつけなければいけないかについてお伝えしたいと思います。

 

理由のある「乱暴」には対応策がある

保育士や親は乱暴してしまった子に対し、

「なぜ、乱暴をしてしまったの?」

と、理由を聞きます。

写真はイメージです。内容とは全く関係ありません。

「Aくんが〇〇を取ったから」

「仲間に入れてくれなかったから」

「先にいじわるをしてきたから」

「無視をしたから」

と、こどもが理由を教えてくれた場合、

保育士にとってはそれほど難しい問題ではないかもしれません。

 

「乱暴」に理由が見つからなかったら・・・

もし理由を聞いたり、状況整理をしてみても「理由が見つからなかったとき」

このときの対応には注意が必要です。

 

「理由が見つからなかった」という言い方をしましたが、

理由なく相手に乱暴をする子はいません。

 

理由が見つからなかったのだとすれば、

「大人が理由を見つけられなかった」だけで、

乱暴してしまった子には「理由がある」ということを前提に考えることが大切です。

 

理由が見つかりにくいときの原因として多いのは、

「乱暴をしてしまった相手に理由があるとは限らない」ということです。

 

心のモヤモヤ、その前にいやなことがあった、心に不安があった・・・

そういう理由もあります。

 

こどもの欲求不満が理由で乱暴へと発展してしまったということです。

 

そう考えると、乱暴をしてしまった子を𠮟りつける、責めることで、

このトラブルを解決することはできません。

 

解決させるのではなく、こどもに寄り添うこと

乱暴をされてしまった子はほんとうにかわいそうですし、

守ってあげる必要があります。

と、同時にこのできごとを解決するためには、

乱暴をしてしまった子をむやみやたらに𠮟りつけたり、処罰するのではなく、

乱暴してしまったこの心を治してあげる、教育してあげることがなによりも大切になってきます。

 

ぼくたちは、裁判官でも、警察でもなく、保育士なのですから。

乱暴をしてしまう子の中には、

乱暴をしてしまうことで、愛情を得られるはずもなく、むしろ手放してしまうかもしれない。

でも、そうしてしまう・・・・

という、悲しい矛盾がある場合もあります。

 

この悲しい連鎖を止めるには、

乱暴してしまった子に対し愛情を持って、時間をかけて関わってあげること。その子を癒してあげることが、この問題を解決させる一番の方法なのです。

 

乱暴されてしまった子やその保護者は、同じようなことが起きてほしくないし、大切なこどもを守らなければ・・・と、

乱暴してしまった子やその保護者は、人を傷つける子になってしまうのではないか、育て方が間違ってたのか・・・と、

それぞれの感情や立場から複雑になってしまいがちですが、

 

ひとりひとり、全てのこどもたちの未来を大切に考え、対応していくことが

こどもたちを教育するという使命を与えられたぼくたち(保育士)の仕事なのだと思います。

 

市村 弘貴

FM FMくらら857のレギュラー番組「ひろき先生のなんでも子育て相談室」の第一回目の後日談がYouTubeで配信されました。

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